サンゴ礁フィールド実習

実習について

2023年度から名古屋大学大学院環境学研究科の集中講義としてサンゴ礁フィールド実習を開講しています。夏休み期間中に鹿児島県の奄美群島・喜界島にて、サンゴ礁の形成と地球環境、そして人との関係について、巡検や観測、ディスカッションを通じて学びます。

北海道大学、九州大学、喜界島サンゴ礁科学研究所 KIKAI Collegeとの合同実習です。それぞれの大学で講義のタイトルや対象者が異なります。参加を希望する方は開講している大学またはサンゴ礁科学研究所にご連絡ください。

また、合同での実習を希望される大学の先生方がおられましたら、山崎までご連絡ください。

日程:2024年9月24日(火)〜26日(木)の3日間を予定

受講者:各大学8名程度

開催場所:鹿児島県 喜界島 現地集合・現地解散

(遅くても前日の9月23日あるいは9月24日早朝のフェリーにて来島すること)

授業概要:

以下の3つをテーマに実習を行う。

1)炭酸塩地球化学と生物礁の形成

 現生のサンゴ群落における海底地形の計測、ライントランゼクト法による底質調査、海水の地球化学分析を通じて、海洋で生物源炭酸塩が形成される環境と過程を理解し、その特徴を捉える。

2)完新世の離水サンゴ礁と人々の暮らし

 喜界島の完新世の離水サンゴ礁の地形と組成の変化、サンゴによる石灰化量の推定を行い、完新世の気候変動とサンゴ礁形成の関係を議論する。また、完新世の遺跡や出土品、現在の集落の様子から気候・海洋環境と人々の暮らしの関係を考える。

3)琉球層群と後期更新世の気候変動

 南西諸島に広く分布する琉球層群の特徴を学び、後期更新世の気候変動と琉球層群の形成過程を理解する。

キーワード:

炭酸塩堆積学、炭酸塩地球化学、サンゴ礁、後期更新世、完新世、気候変動、考古学